
「その時」は突然やってくるものだ。前触れもなく。
ある日、ガンマに乗って近所を散歩していた。
野暮用でガンマのサイドスタンドを降ろして停車して歩きだそうとしたそのとき、
ガボッという咳き込むような感じでエンストした。
かぶったときとはちょっと違う、違和感のある症状で、嫌な予感がした。
再始動を試みるも、エンジンがかかる気配がない。
虚しく響くセルモーターの音。
もう20年近くバイクをいじっているので、直観的にわかるんだ。
プラグを交換したくらいではどうにもならないだろうことが。
褐色ビン
「押して帰るか…。」
普段は軽く感じるガンマだが、この日は重く感じた。
多分、重症だろうと分かっていたから、気が重かったんだろう。
家について、念のためプラグを交換したが、全くエンジンがかかる気配が無い。
ガンマの物語はここで終わってしまうのだろうか。